孤高な人の意味は?孤独や一匹狼との違いや類語・特徴5選も
孤高であることは悪いことではありません。一般的に人は孤独を怖がる生き物ですが、あえて一人を好んで生きる人もいます。そういう生き方を人は孤高と呼びます。孤高な人とは一体どんな存在なのでしょうか。孤高な人の特徴や、そもそも孤高とは一体何なのかについて、この記事で迫っていきます。
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孤高の意味や孤独や一匹狼との違い
孤高の意味は志高く自分の信じる道を生きることのできる人
あなたは一人でいることが得意でしょうか。孤高という言葉を知っていますか。一人になろうと自分の道を信じ、志高く歩いて行くという人の特徴を表す言葉です。存在のあり方の1つとされ、個人の信念や美学を重んじて、集団を離れて一人で道を切り開いて生きる様子を表します。
孤高と一匹狼の違いは集団から離れて行動し生きる人
孤高と一匹狼ではどう意味が違うのでしょうか。一匹狼の意味は、組織や集団から距離を取って自分一人の力で行動して生きる人という意味です。孤高とよく似ていますが少しニュアンスが違います。また、狼の習性をなぞらえた言葉の表現でもあるのです。一つずつ説明していきます。
まず一匹狼という言葉と狼の習性についてです。一匹狼は狼の生態を比喩した表現です。狼は群れで行動する生き物ですが、群れからはぐれる狼もいるのです。群れのリーダーに挑戦して追い出されたり、自分から出ていく狼もいます。その狼は群れにも頼れず、厳しい自然の環境をたった一匹で生きるのです。それが一匹狼です。
孤高と一匹狼のニュアンスの違いについてですが、孤高は自分の信念や美学を貫く意味合いを含んでいるのに対し、一匹狼は集団からただ一人で独立し、自分の力で生きるという意味合いになります。似た表現でも少し含んでいるニュアンスが違うので、使い分けができると教養があるようでいいのではないでしょうか。
孤高と孤独の違いは一人を寂しいと思い他人の存在を求め孤独感を覚える人
孤高と孤独ではどう意味が違うのでしょうか。まず一般的に使われる孤独の意味は2種類あります。1つは他者との交流や家族、身寄りがなく一人で生きる人、ということです。2つ目は深い関係で心が通じ合える人がおらず寂しい状態であることです。孤高とはどう意味合いがちがうのでしょうか。
孤高と孤独のニュアンスの違いは、一人という状態をどう捉えているか、です。孤高は気高い意志と思想があるので一人でも全く気にならないという意味合いがあります。しかし孤独には、物理的や精神的に一人ということに苦痛を感じている意味合いがあります。一人という事実をどう捉えるかで使う言葉も違うのです。
ちなみに、国をまたいで文化圏が変わると孤独に対する価値観も異なります。例えば、パーティという社交の場において、英国イギリスでは一人でいる者には声をかけません。なぜならマナー違反だからです。彼は孤独を愛しているのだ、という判断で放っておきます。日本や米国では真逆ですが、色んな見方がありますね。
孤高の類語や対義語や英語表現
孤高の類語①独立独歩
孤高の類語の1つめは独立独歩という言葉です。意味は見た通り、独立して自分の足でただ一人、独自の道を歩いていくという意味があります。孤高とのニュアンスの違いは、孤高よりもさらに独自の道へ邁進していく感じがあります。自分の感覚と経験を信じて自助努力して目的へ進むといった感じです。
戦国大名が真に独立独歩するには、百万石が目安であると思った。
引用元: 池宮彰一郎『本能寺(上)』
父親は独立独歩の商人であったのに、息子のほうは階級社会の宮づかえ。
引用元: 田中芳樹『銀河英雄伝説外伝 04』
上記は独立独歩という言葉が実際に使われている例文です。ちなみに例文の宮仕えとは、平社員のようなものです。戦国大名が真に自分の道を歩むには、父親は自分で道を切り開いて歩んだ、というように言い換えることができます。どちらも真に自分の道を切り開いて生きるという様子を表す意味合いで使われていますね。
孤高の類語②独往
孤高の類語2つ目は独往です。その聞きなれない言葉ですが、自分の信じる道をただひたすらに突き進むという意味です。今の時代では全く使われていません。ではなぜこの言葉があるのかというと、小説家など文章書きが仕事だった人が使っていたからです。明治から昭和まで使われていましたが、今はその気配はありません。
笑われるといやだから、というよりは、なんだかもうこれからは、兄さんにあまり頼らず、すべて僕の直感で、独往邁進まいしんしたくなっていたのだ。
引用元: 太宰治『正義と微笑』
轗軻かんか不遇の情、独往大歩の意、倶ともに相見するに堪たへたりと言ふ可し。
引用元: 芥川竜之介『「鏡花全集」目録開口』
文章作家になじみのない人でも名前は聞いたことがあるであろう芥川竜之介、太宰治、森鴎外などの人が使っていました。孤高のニュアンスの違いとしては、自分の道を進むんだ、という意思や覚悟の面が色濃く出ているように思います。
孤高の対義語①大衆
孤高の対義語の1つめは大衆です。学問や宗教などでも使われている言葉です。一般的な意味としては、エリートや知識人、権力者以外の人々のことで、その他大勢の個人の集まりという意味で使われます。仏教では全ての人々、生き物という意味になり、社会学、政治学では、無責任な匿名の集団という意味で扱われます。
ここで大衆と呼ばれているのは組織されるプロレタリア階級大衆のことだ。
引用元: 戸坂潤『思想としての文学』
当時の大衆という認識の内容の中心は労働者・農民におかれてあった。
引用元: 宮本百合子『今日の文学に求められているヒューマニズム』
上記は大衆という言葉を実際に使った例文です。プロレタリアとは、給料をもらうために労働をする人々のことを指しています。現代でも私たち労働者が社会の大半を占めており、それはすなわち、大衆とは私たちを指しているのです。対して孤高とは、大衆に属せず逆を行ける人でもあります。
孤高の対義語②衆愚
孤高の対義語の2つ目は衆愚です。言葉の見た目からあまりいい感じがしませんが、文字通りたくさんの愚かな人という意味になります。衆愚という言葉は政治という言葉とセットで語られることが多いです。理由は専門知識を持たない人の多数決で国の方針を決めるのは愚かな政治だと哲学者が考えたからです。
個人の向上がない限り、衆愚政治の危険は大いにある。 そして衆愚政治が逆に国民に対して民主主義への幻滅を与えるのだ。
引用元: 中野好夫/安野光雅編『悪人礼賛 ―中野好夫エッセイ集』
良くいえば民主的な経営、悪くいえば衆愚政治である。
引用元: 佐藤正明『ホンダ神話 教祖のなき後で(下)』
上記は衆愚という言葉を実際に使っている例文です。民主主義の前は一人の王様や独裁者が国の方針を考えていました。つまり孤高の人が国を運営していたといえるのではないでしょうか。逆に現代は民主主義なので、大勢の人が国の方針を決めています。このことから、孤高の対義語として衆愚が成立するのではないかと思います。
孤高の英語表現①航海士というものは孤高であるべきです
A mate should keep himself to himself
引用元: Weblio英和・和英辞書
孤高の英語表現その1です。A mateとは航海士という意味があります。should keep himself to himselfは直訳すると、自分で自分自身を保つべきだという意味になります。海という過酷な環境にいる航海士には、一人で何かを決断する勇気という名の孤高が必要だということかもしれません。
孤高の英語表現②しかし彼には人をよせつけない雰囲気がある
But he has an air of aloofness.
引用元: Weblio英和・和英辞書
孤高の英語表現その2です。aloofnessという単語は、よそよそしい、超然としているという意味があり、air ofは空気という表現になります。そして、he has an air of aloofnessで人を寄せ付けない孤高的な雰囲気があるというような意味合いになります。
孤高の使い方
孤高の使い方①孤高を通す
どんな貴族の会合にも出席せず、自分も呼ばず、孤高を通したのよ
引用元: 菊地秀行『吸血鬼ハンター11b D-ダーク・ロード2』
孤高の使い方の1つ目は孤高を通す、です。孤高を通すとは一体どういうことかというと、自分の思う信念を貫き通すということです。他人がどう思うかより、自分がどう感じてどう生きたいか、ということを突き通すことを、孤高を通すという風に表現するのではないでしょうか。
孤高の使い方②孤高の存在
「上方落語四天王」に次ぐ世代として、戦後の上方落語復興期をともに良く支えた。 弟子を取らず孤高の存在であったが、渋い味のある芸風で、ファンも多かった。
引用元: 桂文紅 (4代目) Wikipedia
孤高の使い方の2つ目は孤高の存在、です。これはどういう表現なのでしょうか。やはり、自分のポリシーや信念を重んじる人ということではないでしょうか。他人のやり方や在り方、業界の風習がどうであっても、自分はこうなんだ、ということを堅く守る人、ということを表現するときに使うのだと思います。
孤高の使い方③孤高な雰囲気
芥から手渡された地図には走り書きがあり、この男の名前は澤登とある。改めて間近で見ると、歳は四十代半ばぐらいで孤高な雰囲気が漂っているが、医者としての腕は良さそうに思えた。
引用元: 初野晴『水の時計』
孤高の使い方の3つ目は孤高な雰囲気、です。どういう時に使えばいいのでしょうか。例えば、自分の軸を持っていてマイペースな人、独特な目線で世界を見ている人に対して使えそうです。自分の世界が強くある人は、やはりどことなく雰囲気が違うと思いますので、孤高な雰囲気という表現が合うと思います。
孤高な人の特徴5選
孤高な人の特徴①一人でいるのが平気
孤高な人の特徴の1つ目は、一人でいるのが平気ということです。孤高の存在である理由として、自分が信じる独特の考えがあるためです。通常一人でいることはあまり良い印象はありませんが、孤高な人は独自の考えを持っています。一人でいるか大勢でいるかについてはあまり気にしないのです。
孤高な人の特徴②自分の信念や美学を持っている
孤高な人の2つ目の特徴は、自分の信念や美学を持っているということです。孤高な人には自分の世界があります。自分の視点で物事を独自に観察し、自分なりの解釈から生まれた価値観を持っています。その価値観から生まれた信念や美学に従って自分の人生を生きているのです。
孤高な人の特徴③自分の軸がブレない
孤高な人の3つ目の特徴は自分の軸がブレないということです。他人にそれは違う、と否定されれば不安になったり心配になります。しかし孤高な人は、自分で築いた価値観に自信があるので、他人に何か否定されたとしてもブレません。建設的な意見は取り入れますが、人は人、自分は自分と割り切っています。
孤高な人の特徴④他人と合わせず自分のペースを重んじる
孤高な人の4つ目の特徴は他人と合わせず自分のペースを重視することです。孤高の人は自分の価値観に重きを置いて何事も行動します。なので、他人と合わない部分があっても、気にしません。他人には他人のペースがあり、自分には自分のペースがあると考えます。そのため、他人と歩調が合わなくても気にならないのです。
孤高な人の特徴⑤人間関係に頓着しない
孤高な人の5つ目の特徴は人間関係にあまり頓着しないということです。普通の人は、人間関係を無難に維持しようとします。しかし、孤高な人は、自分の価値観に合わない人はムリに維持しません。自分を抑えて人に合わせるより、自分と波長の合う人や、自分の時間を大切に過ごしたいと考える傾向にあります。
孤高という意味を持つ花言葉3選
孤高という意味の花言葉①エピデンドラム
孤高という意味のある花言葉の1つ目はエピデンドラムです。孤高へのあこがれという意味があります。エピデンドラムはランの仲間です。花の色は白や赤色などがあり鮮やかです。苗から成長すると、茎をボールに丸く覆うように、小さい花がたくさんついて咲きます。
孤高という意味の花言葉②春蘭
孤高という意味のある花言葉の2つ目は春蘭です。孤高という意味の花言葉があります。同じくランの仲間です。日本に広く分布している野生蘭です。名前の由来は春に咲くから春蘭という、シンプルな理由だそうです。山菜としても食べられるようで、塩漬けや酢漬けの料理があるようです。
孤高という意味の花言葉③エルムレス
孤高という意味のある花言葉の3つ目はエルムレスです。孤高を保つという意味があります。道端のねこじゃらしの大きいバージョンといった感じの花です。成長して立派に咲く様は凛としており、長さは1mほどあります。湿気に弱く、水はけの良い場所に咲きます。別名フォックステールリリーとも言うようです。
一人でいることは実はメリットも多い
以上が孤高な存在でいる人の特徴と、孤高という言葉の意味でした。一般的には一人でいることはあまり良い風に捉えられません。しかし、孤高な存在であろうとする人は確かにいるのです。周囲との協調も大事ですが、孤高な人のように自分の意見を持っているということも大切ではないでしょうか。
一人でいることは創造性を育むとも言われ、悪いことばかりではないのです。一人になると他人の存在をつい求めがちですが、たまには一人になってじっくり自分と向き合ってみるのも良いのではないでしょうか。
孤高と関連して一人というテーマの記事が他にもあります。一人を好む女性と男性の心理について書いていますので興味があれば見てみてください。
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