最終更新日: 2019/06/21 14:45 眼福の意味とは?誤用・使い方・例文や耳福といった似た言葉についても

今ではあまり見かけなくなった言葉、眼福についてご存知でしょうか。景色や絵画など、目に入った美しいもので幸せになったときに使われる言葉です。今回は、眼福の意味や使い方についてご紹介します。福眼といった誤用や耳福などの類語も参考にしてください。

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眼福の意味とは?

眼福の意味①目の保養

美女

眼福の意味1つ目は、目の保養です。見ていて幸せになることで、目の正月や目の薬とも言われます。眼福は中国由来の言葉で、日本語では「がんぷく」、中国語では「イエンフウ」と読みます。話し言葉として使われるよりは文面で見かけることが多いようです。硬い印象を与えるので、儀礼的な場面でも使えます。

見ていて幸せになるといえば、美しい造形のものや景色が挙げられます。男性が女性によく目の保養や眼福といった言葉をかけますが、その場合は相手の女性が美人だと思っているからです。ちなみに、男性は目から入る情報を重要視する傾向があり、そのため顔や体の造りが美しい女性に惹かれやすくなります。

眼福の意味②珍しいものを見て気分が良くなること

驚く人


眼福の意味2つ目は、珍しいものを見て幸せになることです。同じものを見続けていると、どんなに好きなものでもマンネリになってきます。珍しいものを見るということは、新鮮な気分になって脳にも良い影響を与え、ハッピーにしてくれます。それに、貴重な絵画や動物などは見れただけでも幸運に感じますね。

珍しいという言葉の定義は、滅多に見られないものという他に素晴らしいという意味もあります。万葉集にも異性を褒める言葉として登場することから、かなり前の時代から使われている言葉です。他に、奇妙や異常など特出したものに対して使われ、悪い意味でも使用されています。

眼福の誤用は?

眼福の誤用①福眼

間違えた人

眼福の誤用1つ目は、福眼です。眼福をひっくり返したような言葉で、インターネット上で発生したスラングとなります。主にイラストに対しての賞賛の意味で使われています。オタク界隈でよく目にする福眼は、普通にネットサーフィンしている分にはあまり見かけない言葉です。



間違えて福眼を使ってしまうと、相手に縁起の良い眼のことだと勘違いさせてしまいますので注意しましょう。ちなみに、福耳はあっても福眼はありません。

眼福の誤用②感服

頭を抱える人

眼福の誤用2つ目は、感服です。眼福とよく似た響きで間違えられやすい感服には、感心して尊敬するという意味になります。ちなみに、服は服従の意を表すもので衣服とは関係ありません。感心とは意外性のある行動に感じ入るという意味合いがあるため、上から目線になります。なので、感服は目上の方には使えません。

眼福の使い方・例文は?

眼福の使い方①眼福にあずかる



画面を見て幸せそうな人

眼福の使い方1つ目は、「眼福にあずかる」です。「あずかる」は恩恵を受けるという意味があり、素晴らしいものを見れた恩恵に感謝するということになります。ちなみに、「あずかる」を漢字で書くときは「与る」です。「預かる」ではないので気を付けてください。「預かる」では保管するという意味になってしまいます。

例文にすると、「この度は眼福にあずかりありがとうございました」となります。目上の方に眼福を使って感謝を伝える場合に使われます。「この度は」と「眼福」の間に何を見たかを入れて伝えるとスマートです。自分が見たいものを公開するようにお願いするときは、「眼福にあずかり願います」とします。

「眼福にあずかる」の類語に「眼福を授かる」があります。こちらは素晴らしいものを見る機会を頂いたとなり、ほぼ同じ意味合いになります。「授かる」という言葉の意味は、お金で手に入らないものを与えられることです。「眼福にあずかる」の方が一般的なため、滅多に使われません。

眼福の使い方②眼福です

景色を眺める人

眼福の使い方2つ目は、「眼福です」です。美しいものを見た感想を伝えるときにこの言い方をします。「眼福にあずかる」よりはくだけた言い方なので、近しい人に対しても使われます。眼福は名詞なので、丁寧語をそのまま付けられます。動きがない言葉のため、「眼福した」などと動詞にすることはできません。

例文にすると、「美術館の絵画は眼福です」となります。「眼福です」の前は見て幸せになった対象物が来ます。絵画などの物体の他に俳優の演技など、形がないものの表現にも使えます。ちなみに、この対象物は名詞で表します。動いているものを見て感動したときには名詞に直して使ってください。

眼福の使い方③眼福の極み

景色を眺める人

眼福の使い方3つ目は、「眼福の極み」です。眼福でとどまらない感動を伝えるときに使われます。後には敬語を使えば目上の方に、普段の言葉を使えば身近な人に使えます。大変な賛美を意味する言葉のため、シンプルな使い方が活きます。他の言葉はごちゃごちゃと飾り立てないようにしましょう。